うえのんEDAXのver0.41以降の新機能で、その局面以降の最善進行のカウント機能を実装したので、それを使ってbookの精度の比較をしてみました。(まだリリースしていません)

【仕様】
・任意の盤面(初期局面じゃなくてもいい)からのbookに登録されている最善をカウントできる
・引き分け以外もカウント可能(例:兎定石からの2石進行の数をカウントする)
・深さは海亀数の深さを参照(GUIからは30と36しか選べない。コマンドで#set bookdepth 31とかにすると任意の値にできる)
・非同期にはしていないので、数が多い場合固まる(自分の環境だと10000進行当たり1秒弱)
・(隠しコマンド)[左ctrl]押しながら「最善カウント」ボタンクリックで学習が不完全なleafの棋譜を全てテキストファイルにエクスポート(outputフォルダが生成される)
・(隠しコマンド)[左ctrl]+[左shift]押しながら「最善カウント」ボタンクリックで全棋譜をエクスポート

注意として、最善進行の数は自分の分岐と相手の分岐の両方が混ざってしまっているので勝つために有力な進行を探す文脈では有効ではありません(その目的には海亀数を使うべき。)あくまで、bookの網羅性を比較にする用途に使いましょう。

【最善の数の定義】
・16通りの対称性(回転×4、反転×2、白黒手番入れ替え×2)を同一のものとして扱う
・深さ(例:30手目)に至るまでの手順は一切考えず、最善でたどり着ける最終局面のユニーク数をカウント

【結果】
スクリーンショット (190)
※追記:
2023/10/14のうえのんbook   346MB  11288    36585  47873
2023/11/15のうえのんbook   349MB  11970    39646  51616

(補足)
うえのんbookは有段者がよく打つ虎定石においてはdroidShimaxより優れているが、
No cat系の進行で大きく差をつけられている。なので普通の用途には(no catの分岐最善じゃないやつを好んで打つプレーヤでない限りは)うえのんbookでいいと思われる

【参考】
NTest・・・深さ31での引き分け進行が80001通り。今回は深さ30なので直接は比較不能。

【考察】
・縦より斜めのほうが引き分け進行が多い
・僕のbookはまだまだ。今後も育てていきたい。
・droidShimax系のbookは容量がコンパクトな割には最善を網羅している(その反面、変化のbookが薄いともいえる)
・理論値だと41000以上の引き分け進行があるらしい・・・
⇒(2023/10/14追記)最低47000はある。

みなさんも自分のbookの✟戦闘力✟を比べてみてください。